2019年10月12日の台風19号について、報道されない被災地として田園調布(東京都大田区)の浸水被害についてのニュースがありました。
1週間経った今でも、通りには高級災害ゴミが高く積まれているといいます。
多摩川の支流の丸子川(まるこかわ)により、大田区田園調布と世田谷区玉堤(たまづつみ)が浸水被害を受けたようです。
田園調布 高級災害ゴミ / 隣接する世田谷区玉堤も浸水被害
台風19号は、全国の広い範囲に被害をもたらしました。
特に被害が大きかったのは関東や東北ですが、東京と神奈川を流れる多摩川では、二子玉川付近で起きた氾濫が大きなニュースとなりました。
浸水した地区は?
そこからほど近い東京都大田区田園調布(4丁目・5丁目)では、約590件が浸水の被害を受けたということです。
また隣接する世田谷区玉堤でも浸水被害を受けたとのこと。
浸水被害に遭ったのは、多摩川沿いではなく、少し内陸の地域だということです。
場所に詳しくないため、地図で調べてみました(ざっくりですが)。
きれいな画像をご覧になりたいかたは画像下リンクのGoogleマップでどうぞ。
多摩川の支流の丸子川と、多摩川と丸子川の間の用水路が氾濫し、浸水したということです。
台風19号が来た10月12日当日の様子は?
- 午後5時ころ丸子川の水位が上がったため、大田区は現場に30日人を派遣し、排水作業を行った。
- 午後6時ころになると多摩川の水位が上がったため、水が逆流して丸子川に流れ込むことを防ぐために、排水ポンプを停止して水門を閉じ、ポンプ車のみの排水となった。
- 午後7時ころ大田区に避難指示が出たことを受けて、ポンプ車で作業にあたっていた職員や消防隊員が避難せざるを得なかった。多摩川の水位が職員のすぐ目の前まで迫っていたそうです。
- 排水作業が再開できたのは、10月13日の朝、現地の安全が確認されてからなので、その間に丸子川があふれてしまった。
浸水の様子はこちら
【速報中】都が自衛隊災害派遣要請 氾濫で数十世帯孤立https://t.co/bMbLoNbR6F
— 朝日新聞デジタル編集部 (@asahicom) October 12, 2019
小池百合子知事は、自衛隊に #災害派遣 を要請した。 #多摩川 の氾濫などの影響で、世田谷区玉堤の数十世帯が孤立しているといい、救助に向かっているという。 #台風 pic.twitter.com/BMyBgyhrzQ
住民からの意見や問題点は?
この浸水被害について、住民は、避難時に丸子川への水位に関する注意喚起はなく、水門が閉じられたことも知らされていなかったということです。
「水門が閉鎖されれば行き場のない水があふれることはわかっているため、事前に知っていれば大事なものは高い場所へ移動できたし、自動車を高台に移すことができた」と。
田園調布は、もともと低地のようで、今回浸水被害にあった地域は、多摩川が氾濫した場合 0.5~5 メートル程度浸水するエリアになっているため、
現在の治水対策に不安を募らせている住民も少なくないということです。
また、丸子川を挟んだ反対の地域では全く被害がなかったため、被害の無かった住民からは、「地価が下がるから浸水の話をあまり報道しないでほしい」との声が出ているようです。
この件で、河川工学に詳しい東京工業大学の鼎信次郎教授のコメントがありました。
「実は避難指示が出ていた午後7時の時点で田園調布の近くにあった観測所、水位が氾濫水位よりも1.4メートルも上でした。
いつ堤防が崩れてもおかしくない状態でむしろ、この時間での退避というのは遅かったくらいだと指摘しています。
今後は、人の手をかけずに排水作業ができるようにこういった仕組みづくりを変えていく必要がある」
田園調布 高級災害ゴミ 台風による浸水被害 / 世間の反応は?
このニュースには様々なコメントが寄せられていました。
ほんの一部をご紹介したいと思います。
母の話では中学生くらいの頃に腰の高さまで浸かったことがあると話していますので70年くらい前には起きたことになります。
忘れた頃にやってくるんですね。。。
近所が被災地だから、より良く情報を知る為にニュースを見てるけど、偏った報道がされてないかな?そう感じました。報道される側も大変でしょうけど、毎日同じような物を見せられても沈んでる物はどうしようもないし、引くまで待つしかない!他に伝える事あるんじゃないの?って思いましたね。田園調布の記事も自分が見れる範囲では2件目ですから
防災意識はやっぱり行政の対応だけではなく、個人や企業が個別に持たないと命や財産は守れないと今回さらに考えさせられました。
報道されない被災地…
静岡県伊豆の国市もです。
近隣の市町村でも大きな被害が出ました。19号が狩野川台風級の…と言われましたが、
その狩野川沿いです。狩野川は決壊等もなくギリギリのところで持ち堪えました。
狩野川台風後につくられた、狩野川放水路のおかげです。
支流の河川からの流れた水で冠水、床上、床下浸水の被害が出たようです。
みんな普段の生活を取り戻せるように頑張っています。他人事だったことが他人事ではなくなる、
これからこんなことが毎年起こるのでないかと
危惧します…
被災地のみなさん、体調を崩さないように気をつけましょう。身体が第一です。
都心に暮らしてると自然の移ろいも少ない。日本海側は大雪なので屋根が違うし1階は車庫になってる。沖縄は台風に備えた作りだし、北海道は2重窓。これからは水害対策の住宅が必要かも。
ある意味、どこに居ても同じだと思う。雨の降り方が異常でしょう。あの大きさの台風なら。被災しなかったのは、たまたまラッキーなだけ。
今回の台風では、広い範囲で災害が起こり、ニュースではどちらかというと大きなところが報道されることが多いように思います。
今回の田園調布のように、報道されない被災地はたくさんあると思います。
たとえほんの少しの浸水被害であっても、金銭的にも精神的にも住民にとっては大変なことだと思います。
今回の台風では、地元のニュースでも大きな被害しか取り上げられていなかったので、近くに被害に遭われた方がいてもわからないかもしれないと思いました。
今後、このような災害がいつ起こってもおかしくないと考えると、自分自身で情報を取る力が必要なのでしょうね。
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