お墓参りで転ぶと、不運に見舞われるとか早死にする、などの不吉な噂があります。
お墓で転ぶことにまつわる噂は、お墓で転ぶと猫になるとか、転んだら靴を置いていくなど数多くあります。
でもはっきり言って全部迷信なので、安心してくださいね。
墓地で転ぶと怪我をして危険なので、このような迷信が言い伝えられているのです。
でも確かに、人からそう聞かされると心配になってしまうもの。
この記事では、迷信の理由や、実際に墓場で転んでしまった時の対処法をご紹介します。
お墓で転ぶと良くないことが起きるというのは迷信
お墓で転ぶと良くないことが起きるとか、早死にするというのは迷信なので心配することはないですよ。
実際に、子供の頃にお墓参りで転んだことがあるという人はたくさんいます。
(もちろん、ぶつけて怪我をしたり頭を打っていたら、手当てが必要です)
ではなぜそもそも、お墓で転ぶと不吉なことが起きる、という迷信ができたのでしょうか。
理由はいくつかあります。
怪我をすると傷から菌が入るため
その昔、墓地の周辺は湿地で、菌が繁殖しやすい環境だったそうです。
そのため、お墓で転んで怪我をするとばい菌が侵入し、破傷風(はしょうふう)になる危険性があったからだと言われています。
墓地で転ぶと危ないから
お墓で転ぶと、墓石に頭をぶつけてしまう可能性がありますよね。
墓地には、角がとがった硬い石材がたくさんあって危険です。
古いお墓の場合、転んだ拍子に墓石が倒れてくることもあります。
頭を打つと、脳や頭蓋骨に悪影響を及ぼしてしまうリスクもあります。
そのため、お墓で転ぶと早死にするとか、不運に見舞われるなどと言われるようになったのですね。
以前は土葬だったため
昔は土葬だったので、埋めた棺が年月とともにボロボロになり、その部分が空洞(穴)になって落ちる可能性があります。
また、故人の頭の上をバタバタ走るのは失礼だから、ということもあります。
墓地で子供たちがふざけないようにするため
墓地は先祖が眠っている神聖な場所だから、はしゃいだりふざけて走り回ったりしないように、ということも大きな理由でしょう。
「お墓は遊ぶところではない」「お墓で転ぶと危ない」と子供に伝えてもわからないことや、子供を守るために怖い話をしているのです。
お墓で転ぶと猫になる?いろんな言い伝え
調べてみると「お墓参りで転ぶと○○になる」という言い伝えはたくさんあります。
多いのが、お墓で転ぶと足を失うとか、亡くなる、怪我が治りにくいというもの。
奈良県では、お墓で転ぶと猫になると言われているそうです。
今回、わかったものを挙げてみますね。
- 足を失う
- 腕を失う
- 体の一部を持っていかれる
- 転んでできた怪我が治りにくい
- 魂をあの世へ持っていかれる(魂が抜ける)
- 霊が入り込む
- 3年以内に亡くなる
- 3回転ぶと死ぬ
- 一生痛い思いをする
- 呪われる
- 災難が起きる
- 猫になる
- 馬面になる
罰としてそこの土を食べなくてはいけない(土を舐めないと連れていかれる)という言い伝えもありました。
初めて聞いたものばかりです。
こんな風に並べると、怖くなってしまうかもしれませんが、全て迷信です。
ただ、墓場は遊ぶところではないですし、角が尖った墓石がたくさんあるので転んでぶつけたら危険です。
くれぐれも走り回らないように気を付けましょう。
お墓で転ぶ…どうしても不安なら靴をおいていく?
お墓でこけると不吉、というのは迷信です。
なので、お墓で転んでしまった場合は、怪我などが無ければそのままで大丈夫ですよ。
しかし「何かの前触れでは…」とスピリチュアル的に考えてしまう人もいるでしょう。
墓場で転んでしまったら、靴を置いていくとか、仏様にお願いするなどの言い伝えもあります。
土を食べるというのはやめるべきですが、仏様やご先祖様にお願いすることで、心が楽になるのならそれもありだと思います。
言い伝えや、転んだ時の対処法をいくつかご紹介しますね。
怪我をした場合は念のため病院へ
お墓で転び、怪我をしてしまった場合は、医療機関を受診したり手当てをしてください。
一番怖いのは、怪我の手当てが遅れて悪化させてしまうこと。
特に、山の中など自然の中にあるお墓の場合は、ケガをしたら早めに傷口を洗って消毒し、必要だと思ったら医療機関を受診しましょう。
転んで頭を打った場合も、念のため受診すると安心です。
仏様に何事も起こらないように拝む
お墓参りをした際に、仏様やご先祖様に「何事も悪いことが起きませんように」とお願いしましょう。
きっとあなたを守ってくれますよ。
履いている靴を片方置いていく?
お墓で転んでしまった時の対処法として良く知られているのが、履いている物を片方お墓に置いていくことです。
そうすればお墓で転ぶことがあったとしても、良くないことが起きないとされているんですよ。
(靴ではなく袖だったり、身に着けている物なら何でもいいという言い伝えもあります)
でも実際問題、履いている靴を片方置いていったりしたら帰るのが大変です。
お墓の管理者にも、迷惑をかけてしまいますよね。
そのため、個人的には「履いている靴を置いていく」という行為はおすすめしません。
お墓参りの時は墓地で転ぶことがないように気をつけよう
お墓は、場所によっては石畳や砂利道だったりして、とても歩きにくい場合が多いです。
階段が多いところも。
お墓で転ぶと危険なので、くれぐれも、足元には注意してお参りするよう心がけましょう。
お参りに行く時は、転んだりつまづくことがないように、歩きやすい靴を選ぶと安心です。
子ども(特に小さな子)は、お寺や墓地の階段とか、珍しい場所が楽しくて走り回ったりしますよね。
じっとしていられません…。
さすがに、迷信で怖がらせるのは気が引けますが、墓地は遊ぶところではないということと、ぶつけたら危険だよ、ということを各家庭で伝えるといいですね。
小さいお子さんを連れて行く時は、目を離さないように気を付けましょう。
お墓で転ぶと… まとめ
お墓で転ぶと、良くないことが起きるとか早死にするというのは迷信です。
昔は、お墓の周囲の環境が悪かったため、怪我をすると破傷風になったり、墓石で頭を打つ危険性もあるため、このような迷信ができたんですね。
今は、整備された墓地が多いですが、それでも墓石はとても危ないですね。
なので、子供が走り回らないように言い聞かせるか、目を離さないように注意しましょう。
わが家では先祖代々の言い伝えはありませんでしたが、子どもの頃に聞かされていたら怖いですね。
今も言い伝えられていたら、お子さんが怖がらないようにフォローしてあげるといいですね。