今回は、水はけの悪い土での栽培に適している作物、空芯菜のご紹介です。
最近はスーパーなどでも見かけるようになった野菜ですが、食べたことがありませんでした。
おととし試しに植えたところ、水に浸かる畑でもよく育ったため毎年植えています。
這って広がる感じなので場所をとるかもしれません。
※ 温暖地、日当たりは良好で、水はけの悪い土地での栽培です。
空芯菜の品種や性質:サツマイモや朝顔の仲間です
空芯菜(空心菜)は字の通り、茎を切ると中が空洞になっています。
エンサイ、アサガオナの別名があります。沖縄では古くから栽培されていて、ウンチェーと呼ばれているようです。
中国南部~東南アジア原産で、高温多湿を好み、丈夫です。
もともと水辺に生育し、湿地で多く栽培されるということですが、私の畑のように水に浸かる土でも育つため、なるほどと思いました。
茎が地面を這って、地面に着いたところから根が出て広がっていく感じです。
クレソンやセリのような感じです。水をたくさん吸い上げるためでしょうね。
枝豆の様に、畦などでうまく育ちそうです。
10月に白い花が咲くのですが、朝顔に似た花なのでアサガオナとも呼ばれるそうです。
本来は多年草なのですが、寒さには弱いため冬は枯れてしまいます。
暖かい沖縄では枯れないのでしょうか。
空芯菜はヒルガオ科ですが、同じヒルガオ科は、野菜ではサツマイモしかないようです(花では朝顔があります)。
ちなみに、サツマイモの茎(正確には葉柄)もきんぴらなどにして食べることができます。
空芯菜の栽培法:植え付けから収穫まで
空芯菜には生で食べられる品種もあります。
寒さに弱いので、十分に暖かくなってから植えます。
植え方は簡単です。5月中旬~下旬頃に、30cm間隔で3~4粒ずつまきます。
ポットで苗を作ってもよいです。
育ってきたら2本に間引きます。
水で挿し芽もできるそうです。
草丈が30cmくらいになったら摘み始めます。
その後脇芽が出てくるので、育ったら順次摘みとります。
9月の終わりか10月上旬辺りから花が咲いて硬くなる感じがするので、収穫は9月いっぱいが目安ではないでしょうか。
種になる前に枯れてしまうと思うので、種採りは難しいのではないかと思います。
空芯菜の味や調理法は?
空芯菜はくせがなく食べやすいとあるのですが、私は独特のくせを感じます。
好みの別れる味かもしれません。
ごま油・にんにく・鶏ガラスープで炒め、しょう油や塩で味付けというのが定番だと思います。
私の畑では、茎や葉が多少硬めに育ってしまう気がするので、葉と茎を分けずに細かく刻んでいます。
強火で一気に炒めるのが良いようです(弱火ではうまくできませんでした)。
できたてがおいしく、時間が経つと少し味が落ちる感じがします。
色も悪くなりやすいので、作り置き料理を考えると少し扱いが難しいと感じています。
残った空芯菜炒めは、納豆と一緒にご飯に混ぜたり、卵チャーハンの具にするとおいしいですが、いつもワンパターンになってしまいます。
お肉と炒めるとおいしそうですが、他のレシピを調べても、基本的ににんにくベースのレシピなので似た感じになってしまいます。
色が悪くなるので、さっとゆでてから使えば用途が広がるのかもしれません。
(お味噌汁の具にしたり、細かく刻んで卵とじ、など)
空芯菜・ツルムラサキ・四角豆など、無農薬・無肥料で丈夫に育つ野菜は、栄養も満点なのでどんどん取り入れたいのですが、
独特の苦みやクセが子供向けではないと感じるため、個人的には調理法に課題が残るところです。
まとめ:空芯菜は暑さに強く水が好きで丈夫な作物です
空芯菜は暑さに強いので、モロヘイヤやツルムラサキ同様、夏の貴重な葉物野菜になると思います。
水を好む作物なので、乾燥がちな土では逆に難しいのかもしれません。
丈夫なので初心者にもおすすめです。